近年、スマートフォンやアプリの進化により、誰でも手軽に写真を加工できるようになりました。特に自撮りは、SNSなどで気軽に共有できることから、多くの人にとって日常的なものとなっています。しかし、自撮り写真に対する意識や加工の方法は、年齢によって大きく異なるようです。
ナリス化粧品が実施した調査によると、15歳から64歳の女性のおよそ4割が自撮りをしており、そのうち約4割が写真を加工していることがわかりました。
年代別に見る自撮り加工の実態
若年層(10代~20代)
- 加工が大好き! 若年層は、自撮りを楽しむだけでなく、積極的に加工を行う傾向にあります。特に、20代前半は、顔の大きさや目の大きさなどを調整し、理想の自分を表現することが好きで、さまざまな加工アプリを使いこなしています。
- SNS映えを意識 SNSで友達に見せるため、よりかわいく、魅力的に見せたいという意識が強いようです。
- 流行に敏感 最新の加工アプリやトレンドの加工方法に敏感で、積極的に取り入れています。
中年層(30代~50代)
- 自然な美しさを求める 若年層に比べて、より自然な美しさを求める傾向があります。肌の色を均一にしたり、シミを消したりといった、肌の質感を向上させる加工が人気です。
- 年齢に応じた悩みを解消 年齢とともに気になるシワやたるみを改善したいという思いから、加工を利用する人もいます。
高齢層(60代以上)
- 加工に抵抗感を持つ人も 若い世代に比べて、加工に対して抵抗感を持つ人もいます。
- シミやシワを消したい 年齢とともに気になるシミやシワを消し、若々しく見せたいというニーズがあります。
加工内容の年代別比較
年代 | 人気の加工内容 |
---|---|
10代~20代 | 顔の大きさ、目の大きさ、鼻の高さ、肌の色調整 |
30代~50代 | 美肌効果、肌のトーン調整、シミ消し |
60代以上 | シミ消し、シワ消し |
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加工に対する意識の変化
年齢を重ねるにつれて、加工に対する意識も変化します。若い世代は、自己表現の一環として加工を楽しむ傾向があるのに対し、年齢を重ねるにつれて、より自然な美しさを求める傾向が見られます。
なぜ女性は自撮り写真を加工するのか?
- 自己肯定感を高める 理想の自分とのギャップを埋めることで、自信や自己肯定感を高めることができます。
- SNSでの承認欲求 SNSでいいね!やコメントをもらいたいという承認欲求を満たすため。
- 美容への興味 美容に関する情報を収集し、自分自身を磨くきっかけにする。
化粧品業界への示唆
今回の調査結果から、化粧品業界は以下の点に注目すべきです。
- 自然な美しさを求める声に応える 年齢を重ねるにつれて、自然な美しさを求める人が増えているため、肌本来の美しさを引き出すような化粧品が求められています。
- デジタル加工との共存 デジタル加工が当たり前となった今、化粧品は、デジタル加工との共存を考え、より効果的なメイクアップを実現する商品開発が求められます。
- パーソナライズ化 一人ひとりのニーズに合わせたパーソナライズされた商品やサービスを提供することが重要です。
まとめ
自撮り加工は、もはや若い世代だけのものとは限りません。年齢やライフスタイルによって、求める美や加工の仕方は様々です。化粧品業界は、こうした変化を捉え、より多様な女性のニーズに応える商品開発を進めていく必要があります。