「MCTオイルって本当に痩せるの?」「どうやって摂ればいいかわからない」とお悩みではありませんか。
MCTオイルといえば「脂肪燃焼」のイメージが強いですが、実は腸の専門家である消化器内科医も注目しています。
4万人以上の大腸内視鏡検査を行ってきた松生恒夫医師によると、MCTオイルには脂肪燃焼効果に加えて「腸内環境をリセットする効果」があるとのこと。
本記事では、MCTオイルの健康効果と正しい摂取方法について、最新の知見をもとに解説します。
なぜ腸の専門家がMCTオイルに注目しているのか
松生恒夫医師は、腸疾患治療の第一人者として長年、腸内環境と生活習慣病の関係を診てきました。
便秘に悩む患者の多くに共通するのは、腸の働きが鈍り、代謝が停滞することです。
実際の診療でMCTオイルを取り入れてもらったところ、「お通じがスムーズになった」「お腹周りが細くなった」といった声が多数寄せられたそうです。
💡 注目ポイント
松生医師のクリニック調査では、MCTオイルを取り入れた患者のほぼ100%で便通改善効果が得られています。
この結果から、MCTオイルには「脂肪燃焼効果」に加えて「腸の機能をリセットする=排出力を高める効果」があると考えられています。
MCTオイルの脂肪燃焼効果|なぜ”脂肪が燃える油”なのか
「油=太る」の常識をくつがえす
MCTオイル(中鎖脂肪酸100%で構成された食用油)は、一般的な油とは代謝の仕組みが大きく異なります。
MCTオイルが肝臓に届くと、脂肪をエネルギーに変える反応がすぐに始まります。その過程で「ケトン体」という新しいエネルギー源が生まれます。
このケトン体は、細胞のエネルギー産生器官「ミトコンドリア」を刺激し、脂肪を燃やす力を高める「脂肪燃焼スイッチ」として働きます。
一般的な油の4倍速でエネルギーに変わる
MCTオイルの特徴は、代謝のスピードが圧倒的に速いことです。
| 種類 | 代謝の特徴 |
|---|---|
| 一般的な油 | エネルギーになるまで時間がかかり、余れば脂肪として蓄積 |
| MCTオイル | 4倍速でエネルギーに変換され、体脂肪になりにくい |
糖質制限なしでもケトン体が作れる
通常、ケトン体は体内の糖を使い切ったときに生成されます。そのため、ケトン体を増やすには厳しい糖質制限が必要でした。
しかし、MCTオイルは代謝の過程で自然とケトン体を生成します。
糖質を極端に減らさなくても「ケトン代謝モード」に入りやすいのが、MCTオイルの大きなメリットです。
日常の動きが「燃焼タイム」に変わる
MCTオイルを摂ると、体の中で以下の変化が起こります。
- DIT(食事誘発性熱産生)が上がる:食事で摂ったエネルギーが熱として消費されやすくなる
- NEAT(運動以外の身体活動)が高まる:日常動作でのエネルギー消費量がアップ
掃除や立ち仕事、通勤などのちょっとした動きでも脂肪が燃えやすくなります。特別な運動をしなくても脂肪を燃やせるのが、MCTオイルのメリットです。
MCTオイルの腸内環境リセット効果|「動かす・整える・燃やす」を同時に実現
便秘解消のカギは「腸が動き出すきっかけ」
便秘に悩む人の多くは、腸の働きが鈍り代謝が停滞しています。動きが鈍った腸を立て直すには、「腸が動き出すきっかけ」をつくることが大切です。
そこで役立つのがMCTオイルです。
MCTオイルが腸に働きかける2つのメカニズム
① 小腸での刺激作用
MCTオイルは小腸で素早く吸収される際に、腸管をやさしく刺激します。これにより、停滞していた腸が再び動きやすい状態になります。
② 大腸での潤滑作用
吸収されなかった分のMCTオイルは、大腸で”潤滑油”のように働き、便のすべりをよくします。
✨ 2つの働きの相乗効果
「刺激」と「潤滑」の2つの働きが重なることで排便力が高まり、便やガスがスムーズに排出されます。
善玉菌の働きを活発にする
MCTオイルを摂ることで、「短鎖脂肪酸」をつくる善玉菌の働きが活発になります。
短鎖脂肪酸は、脂肪をエネルギーに変えるミトコンドリアの働きをあと押しします。
このように、MCTオイルは「動かす」「整える」「燃やす」を同時に叶える、腸から始まる大復活オイルと言えるのです。
MCTオイルの正しい摂取方法|いつ、どのように摂ればいい?
MCTオイルは身近な食材
MCTオイルはサプリメントのようなイメージがありますが、実はスーパーやドラッグストアで購入できる身近な食材です。
透明で味やにおいが少ないため、普段の食生活に取り入れやすいのも魅力です。
摂取タイミングと期待される効果
取り入れるタイミングによって期待できる効果が異なります。
| タイミング | 期待される効果 |
|---|---|
| 朝 | エネルギー補給、脂肪燃焼・集中力アップ |
| 昼 | 午後のエネルギー補給、脂肪燃焼・集中力アップ |
| 夜 | 睡眠中の脂肪燃焼サポート、体の回復 |
おすすめの食べ合わせ
🥄 イチオシ:MCTオイル×ヨーグルト
MCTオイルとヨーグルトは、松生医師のクリニックでも実践されている組み合わせです。
- MCTオイル:脳と体にエネルギーを供給
- ヨーグルト:腸内環境を整える
さらに、発酵性食物繊維が豊富な果物と組み合わせれば、より高い健康効果が期待できます。
摂取時の注意点
- 目安量:1日小さじ1/2から始める
- 加熱NG:生食で摂取する(サラダ、ヨーグルト、ドリンクなど)
- 少量から:最初は少量から始め、体調を見ながら調整する
MCTオイルのその他の健康効果
脂肪燃焼・腸内環境改善以外にも、さまざまな健康効果が期待されています。
① アンチエイジング効果
MCTオイルから生まれるケトン体が、エネルギー工場「ミトコンドリア」を活性化させます。
生み出されたエネルギーが代謝・血流・肌ツヤ回復を支え、若々しさを保つことにつながります。
② 集中力の維持
脳は全エネルギーの約20%を使用します。主な燃料はブドウ糖ですが、長時間の仕事や食後の血糖変動でエネルギーが不足すると、集中力が途切れてしまいます。
MCTオイルから生まれるケトン体は、脳のエネルギー源として働きます。
糖だけに頼らない「ハイブリッド脳」をつくることで、エネルギー切れを起こしにくくなります。
③ 生活習慣病のリスク軽減
MCTオイルは一般的な植物油と比べて吸収と代謝が速く、摂取後すぐにエネルギーとして利用されます。
そのため、血中に脂肪が滞留しにくく、脂質や血糖のバランスを整える効果が期待されています。
肥満、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病リスクの軽減につながる可能性があります。
まとめ:MCTオイルで脂肪燃焼と腸内環境の両方を整えよう
MCTオイルは「脂肪燃焼」だけでなく、「腸内環境のリセット」にも効果が期待できる注目のオイルです。
MCTオイルの主な効果
- 一般的な油の4倍速でエネルギーに変換され、体脂肪になりにくい
- 糖質制限なしでもケトン体を生成し、脂肪燃焼モードに入れる
- 腸を刺激し、便通を改善する
- 善玉菌の働きを活発にし、腸内環境を整える
- アンチエイジング、集中力維持、生活習慣病予防にも期待
まずは朝のヨーグルトに小さじ1/2のMCTオイルをプラスすることから始めてみてはいかがでしょうか。
基礎代謝が上がる冬は、MCTオイルを取り入れる絶好のタイミングです。
参考文献
- 松生恒夫『MCTオイルのすごい健康長寿力』(主婦の友社、2025年)
- ヘルシーオイル・プラス・コンソーシアム プレスリリース
監修
松生恒夫(松生クリニック院長・医学博士)
東京慈恵会医科大学卒業。6万件以上の大腸内視鏡検査を行ってきた腸疾患治療の第一人者。