こんにちは。
今回は、先日起こった事件についてお話をしたいと思います。
端的に言うと、ライターの副業で薬機法違反の容疑で家宅捜査をされまして、不起訴になったと言う話です。
販売店が薬機法で逮捕
私は本職でWeb周りの仕事をしていますが、
以前から副業もやっています。
その副業の一つにとある健康食品関連会社のwebサイトの記事をライティングをしていました。
この時のライティングの主な目的はSEO対策です。
薬機法とWebの知識を持っている僕に期待していただいて2年近くライターとしてお付き合いいただきました。
(薬機法の正式名称は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」)
やっと数字としてSEO効果が安定的に出てきたなーと言う矢先の出来事です。
健康食品の卸先の販売店で相当過激なチラシを作ってばらまいてしまったのです。
「話題になっているとある病気にならなくなる!」と・・・
話を聞いた時は絶句しました。
「バカか」と思いましたね。
売れれば何でもいいわけではありませんからね。
それを知ったのもその販売店が捜査が入ってニュースになった後でした。
健康食品関連会社の担当者からも連絡があり、
「会社に捜査が入っています。そちらにも捜査がいくかもしれません」とのこと。
先方も大変な時なのにわざわざ連絡をくれて、担当者には足を向けて寝れません。
そんな連絡をもらいましたが
正直、かなり距離があるしこの情勢だし、流石にライターにはこないだろうと期待していたのですが・・・きました。
薬機法で家宅捜査から在宅捜査(逮捕?)
とある日の朝6時に強制家宅捜査です。
寝ているとインターホンが連打され、扉を叩かれ、携帯は着信が鳴り止まず、凄かったです。
しかも僕だけでなく妻の携帯番号も知っているんですよ。
怖いです。
結局、家に入れるしかないので入れました。
3LDKの我が家に警察が7人もきましたよ。
密です。
警察手帳が意外に立派でした。
妻が妊娠していたし、寝起きでイライラしていたので、とりあえず消毒液をかけてやりました。
「汚物は消毒です」
そのあとは家宅捜査と取り調べです。
警察ってITに弱いことが判明しました。
Webサイトをずっとホームページって言うんですよ。
それだけならまだいいけど、
「サーバーって何?」「WordPressって何?」「リライトを日本語にすると?」
ヤバイです。
レクチャー代を請求したい気持ちを抑え、妻の身体に負担をかけないためにも早く終わらせたく分かりやすく噛み砕いて説明してあげました。
それにも関わらず最後に警察は透かしっぺのように僕のPCと資料とスマホを持って帰っていきました。
結局5時間ぐらい我が家に滞在していましたね。
この時点で会社も遅刻確定です。
僕の場合は会社には「警察が来てるので遅刻します」と正直に伝えました。
というのも僕が所属している会社が上場しそうで、逮捕者が出ると結構ヤバかったのです。
妊娠している妻を露頭に迷わせるわけにもいかないので、最悪どうしようかと考えてはいました。
ただ自分の能力なら多少年収は下がってもどこでもいけるなという自信があったので、そこまで焦ってはいませんでしたが。
この時点で僕は在宅捜査?扱いになっていたようです。
逮捕されなくてよかったですが、在宅で逮捕みたいな扱いなのかなーと思っていました。
ちなみに逮捕は逃亡する恐れがある場合にされます。
今回のケースでは逮捕するまでではないと判断されました。
書類送検からの不起訴
そんなこんなで家宅捜査が終わりましたが
その後2ヶ月後ぐらいに、今度は警察まで来てくれという連絡がありました。
書類送検をするからそのための調書を取りたいと。
「行きたくない」と思いましたね。
刑事さんに「強制ですか?」と聞いたら
「強制ではありません。ただその場合、強硬手段を取らざるを得ず、妊娠している奥さんに負担がかかると思いますよ」
これは強制です。というか恐喝です。
まあ、仕方ないので行きましたよ。
新幹線で片道3時間です。
朝一に家を出て昼から夕方までノンストップで取り調べです。
カツ丼は出ませんでした。
次の日も取り調べです。
計二日間も取り調べされましたが、僕が喋ったのはほとんどないです。
刑事さんがずっとPCをカタカタしていて、たまに事実確認で質問されるぐらいです。
「先に作って送ってくれれば添削するぞ」と思ったのですが、ダメなのでしょうか。
あまりにも暇で自分の手相を見てました。
生命線が昔より伸びていました。
なんとか長い長い取り調べが終わったら
「次は検察に書類送検するのでその時にまた取り調べがあるかもしれない」とのこと。
ここまでくると、もう好きにして!という気持ちでしたね。
その後、検察に確認したところ不起訴になったということが分かりまして、僕の初めての事件は無事終わったのでした。
最後に
今回の件は
販売店は相当バカな売り方をしてしまったために薬機法(旧:薬事法)に抵触して芋づる式に僕まで来たという流れです。
言いがかりに近い様な内容でしたが、ちょっとでも身体に影響を与えるような文があると確かに薬機法に違反してしまうので否定することはできませんでした。
もちろん、僕は反省していますし、今後はこのようなことがないようにクライアントにも強い態度でいきますよ。
健康被害はないと聞いているので、それが唯一の救いですね。
僕は交通費と宿泊代がマイナスになったぐらいですが、健康被害があったら、そんなこと言ってる場合じゃなかったですからね。
ライターをやっている方に限らず、健康食品や美容関係に関わっている方は、薬機法になってから指示を受けたライターや製作者も捕まる可能性があります。
ご注意くださいね。
そして一度、家宅捜査や取り調べが始まると相当大変です。
そこで入るはずだった収入がなくなりますし、時間・お金の負担が起こります。
さらに被害が大きかった場合には賠償もしくは懲役になるまで可能性も十分あります。
クライアントの指示だったからという言い訳はききません。
誰がやったのか。というのが大事です。
僕はこれ大丈夫かな?と思ったものがやはり摘発の対象になってしまいました。
あの時、しっかりと確認して対策していれば、今回とは違った結末になっていたと思っています。
最後になりますが。もしかして薬機法になってからライターがここまで捜査されるのは初だったのでは?と思っています。
初ではないにしても相当レアだと思います。
相当、細かいところを省いていますので、詳細を知りたい方はお問い合わせください。
お答えできる範囲でご返事いたします。