リスティング広告(検索広告)を出してみたものの、「広告文に何を書けばいいのかわからない」「競合と似たような文になってしまう」と悩んでいませんか?
検索広告の分析サービス「ISSEKI」を運営する株式会社ストリートが2026年10月29日に発表した調査では、9業界の検索広告のタイトルを半年間調べたところ、9業界中7業界で、最も多く使われていた言葉が6か月連続で「公式」だったことがわかりました。
この記事では、この調査データとGoogle広告の公式ヘルプをもとに、リスティング広告の広告文の書き方を5つのコツにまとめます。小さな会社やお店で、自分で広告を運用している人にも役立つ内容です。
9業界の検索広告で多い訴求ワード【2026年調査】
ストリートの調査は、人材・ブライダル・法律事務所・保険・金融・IT・健康食品・教育・不動産の9業界を対象に、業界ごとに6〜10語の一般キーワードで47都道府県の検索広告を毎月1回調べたものです(2026年4月〜9月、PC・スマートフォン)。その月に出稿していた広告主のうち、各ワードを広告タイトルに使っていた広告主の割合を出しています。
7業界で最多は「公式」
9業界中7業界で、最も使われていた訴求ワードは6か月連続で「公式」でした。検索結果には比較サイトや代理店の広告も並ぶため、「ここが本家です」と示して安心感を出す狙いがあると考えられます。
法律事務所は「相談」「無料」
法律事務所では、6か月連続で「相談」が最多でした。2026年9月の割合は次のとおりです。
| 訴求ワード | 使用していた広告主の割合(2026年9月) |
|---|---|
| 相談 | 57.5% |
| 無料 | 39.0% |
| 無料相談 | 21.9% |
半数以上の広告主が「相談」を入れているということは、検索する人の悩みが「まず話を聞いてほしい」という段階にあることを、多くの広告主が意識しているとも読めます。
IT業界では「AI」が急増
IT業界では、「AI」を広告タイトルに使う広告主の割合が2026年4月の7.9%から9月には12.7%に増えました。7月には11.0%で初めて最多になり、9月は「公式」(13.7%)に次ぐ2位でした。また教育業界では、9月に「公式」と「オンライン」が同じ割合で並んでいます。
業界によって「よく使われる言葉」ははっきり違い、しかも時期によって変わっていく、ということがわかるデータです。
Google広告の基本ルール|広告文の文字数と仕組み
広告文を書く前に、今の検索広告の主流であるレスポンシブ検索広告の基本を押さえておきましょう。Google広告ヘルプでは、次のように説明されています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 広告見出し | 最大15個(少なくとも3個)。1つあたり半角30文字(全角15文字)まで |
| 説明文 | 最大4個(少なくとも2個)。1つあたり半角90文字(全角45文字)まで |
| 表示のされ方 | 入力した見出し・説明文の中から組み合わせて表示。見出しは最大3つ表示される |
つまり、1本の決まった広告文を書くのではなく、組み合わせの「部品」をたくさん用意するのがレスポンシブ検索広告の考え方です。全角15文字の見出しは意外と短いので、言葉選びが大切になります。
リスティング広告の広告文の書き方|5つのコツ
1. キーワードを見出しに入れる
Googleのベストプラクティスでも、広告文にキーワードを組み込むことが勧められています。「新座 整体」で検索した人には、「新座の整体なら」のように検索語と同じ言葉が見出しにあると、自分の探しているものだとすぐ伝わります。まずは広告グループの主要キーワードを、見出しのどれかに必ず入れましょう。
2. 「誰の・どんな悩みを・どう解決するか」を具体的に
Googleはユーザーの利益に着目したメッセージを組み立てること、よくある定型句を避けることを勧めています。たとえば「詳細はこちら」のような一般的な言い回しより、「電話で無料お見積り」のように具体的な行動につながる言葉のほうが伝わります。法律事務所で「相談」「無料」が多いのも、検索する人の不安に直接こたえる言葉だからでしょう。
3. 業界の「定番ワード」を押さえつつ、差別化ワードを足す
今回の調査のように、業界ごとに定番の言葉があります。「公式」「相談」など、定番ワードは検索する人が安心できる要素なので、当てはまるなら入れておく価値があります。ただ、競合もみんな使っている言葉だけでは横並びになってしまいます。実績の数字、地域名、営業時間、対応のスピードなど、自社だけが言える要素を見出しに足して差をつけましょう。
4. 見出しと説明文をできるだけ多く、重ならないように用意する
Googleヘルプでは、一意の(内容が重ならない)広告見出しと説明文をできるだけ多く追加すること、見出しの長さを変えてみることが勧められています。同じ意味の言葉を言い換えただけの見出しを並べるより、「価格」「実績」「地域」「特典」「行動の呼びかけ」など、役割の違う見出しをそろえるのがポイントです。価格やプロモーション、限定特典を入れることも勧められています。
5. 広告とランディングページの内容をそろえ、テストを続ける
広告で「無料相談」とうたっているのに、リンク先のページで無料相談の案内が見つからないと、せっかくのクリックが無駄になってしまいます。Googleも広告とランディングページの内容を一致させることを勧めています。また、広告アセットの充実度(入力した見出し・説明文などの質や量の目安)を確認し、広告のパフォーマンスを見ながら言葉を入れ替えていくことも大切です。
業種別|広告見出しの組み立て例
ここまでのコツをふまえて、見出しの「部品」の組み立て方の例を紹介します(あくまで考え方の例です。実際の表現は景品表示法などのルールや、各業界のガイドラインに沿って確認してください)。
- キーワード系:「〇〇市の整体院」「〇〇の公式サイト」
- 悩み・ベネフィット系:「肩こりの相談受付中」「初めてでも安心のサポート」
- 具体的な行動系:「Web予約は24時間受付」「電話で無料見積り」
- 差別化系:「駅から徒歩3分」「土日も営業」(事実に合わせて)
「最安」「No.1」「必ず」などの言葉は、根拠を示せない場合は使わないようにしましょう。広告の信頼性を下げるだけでなく、表示のルールに抵触するおそれもあります。
広告文を学ぶのにおすすめの本
リスティング広告の仕組みや運用の基本を体系的に学びたい人は、入門書を1冊手元に置いておくと便利です。広告文そのものの書き方を磨きたい人は、Webライティングの本もあわせて読むと、言葉選びの引き出しが増えます。
まとめ|定番ワード+自社だけの言葉で選ばれる広告文に
ストリートの調査では、9業界中7業界で「公式」が6か月連続の最多ワードとなり、法律事務所では「相談」57.5%、IT業界では「AI」が7.9%から12.7%へ増えるなど、業界ごとの傾向がはっきり見えました。
- キーワードを見出しに入れる
- 誰の・どんな悩みを・どう解決するかを具体的に書く
- 業界の定番ワードを押さえつつ、自社だけの言葉を足す
- 重ならない見出し・説明文をできるだけ多く用意する
- ランディングページとそろえ、テストを続ける
まずは今出している広告の見出しを、競合の広告と並べて見比べてみてください。「どこにでもある言葉」だけになっていたら、自社ならではの1行を足すところから始めましょう。
参考にした情報
株式会社ストリート 検索広告の訴求ワード調査(PR TIMES、2026年10月29日):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000027.000173524.html
Google 広告ヘルプ「レスポンシブ検索広告について」:https://support.google.com/google-ads/answer/7684791?hl=ja
Google 広告ヘルプ「効果的なレスポンシブ検索広告を作成するためのベスト プラクティス」:https://support.google.com/google-ads/answer/9023565?hl=ja