朝晩がぐっと冷え込んで、そろそろ冬の掛け布団を出す時期になりました。買い替えを考えるときに候補に上がるのが羽毛布団ですが、価格の幅がとても広く、「ダウン93%」「400dp」「ゴールドラベル」など、見慣れない表示も並んでいます。
この記事では、羽毛ふとんの品質基準をつくっている日本羽毛製品協同組合の情報をもとに、羽毛布団の選び方を「品質表示の見方」「ダウンパワーとラベル」「暖かく使うコツ」「お手入れ」の順にまとめます。10月26日に先行販売が始まった新作の掛け布団も紹介します。
羽毛布団の選び方① まずは品質表示を見る
羽毛布団には、側生地(がわ)の素材と、中に入っている羽毛の割合を示す品質表示が付いています。NITE(製品評価技術基盤機構)の資料では、羽毛は「ダウン」と「ダウン以外の羽毛(フェザーなど)」に分けて、それぞれの割合を表示するルールになっていると説明されています。
| 用語 | どんなもの? |
|---|---|
| ダウン | 水鳥の胸のあたりに生える、ふわふわした綿毛。空気をたくさん含む |
| フェザー | 羽根軸のある羽。弾力があり、ダウンを支える役割 |
| ダウン率(混合率) | 中身の羽毛のうち、ダウンが占める割合(例:ダウン93%・フェザー7%) |
一般に、ダウンの割合が高いほど軽くてふっくらしやすくなります。日本羽毛製品協同組合も、購入時にまずダウン・フェザーの割合、羽毛の量、サイズと価格を確認するよう呼びかけています。
羽毛布団の選び方② ダウンパワーとゴールドラベルの見方
ダウン率と並んで大事なのがダウンパワー(dp)です。日本羽毛製品協同組合によると、ダウンパワーは羽毛のふくらみを数値化したもので、ふとんの中と同じくらいの圧力をかけたときの「羽毛1gあたりの体積(cm³/g)」を表します。数値が大きいほど保温性が高いとされ、JIS L 1903の方法で測定されます。
ゴールドラベルは4つのグレード
同組合は、品質基準に合格した羽毛布団に「ゴールドラベル」を発行しています。グレードは4つで、主な基準は次のとおりです。
| ラベル | ダウンパワー | ダウンの混率 |
|---|---|---|
| プレミアムゴールド | 440dp以上 | 93%以上 |
| ロイヤルゴールド | 400dp以上 | 90%以上 |
| エクセルゴールド | 350dp以上 | 80%以上 |
| ニューゴールド | 300dp以上 | 50%以上 |
このほか、羽毛のきれいさを示す清浄度などの基準もあります。なお、ゴールドラベルは日本で製造された羽毛布団にだけ発行されるラベルです。海外で製造された製品にラベルがないからといって、品質が低いとは限らないので、その場合は品質表示のダウン率やダウンパワーの記載で比べましょう。
どのグレードを選べばいい?
寒い地域にお住まいの人や、暖房を控えめにしたい人は、ダウンパワーの高いものを選ぶと安心です。一方で、比較的暖かい地域やマンションなら、そこまで高いグレードでなくても十分なこともあります。同組合も、暖かい環境なら肌掛けタイプでも足り、寒い環境ではかさ高い(ふっくら厚みのある)羽毛布団が向いていると説明しています。
【要追記:実体験】ここに使用感を追加(今使っている羽毛布団のダウン率・ダウンパワーや、暖かさの感じ方など)
羽毛布団の選び方③ 店頭で確かめたいポイント
店頭で実物を見られるなら、次の点もチェックしておきましょう。日本羽毛製品協同組合のQ&Aで紹介されているポイントです。
- 四つ折りにしたときのかさ:かさが高いものほど暖かいとされます
- におい:買ったばかりのときの多少のにおいは使ううちに消えますが、強いにおいがするものは避けます
- ラベルの有無:ゴールドラベルなどが付いているか
通販で買う場合は、商品ページにダウン率・ダウンパワー・羽毛の量(充填量)・サイズ・側生地の素材がきちんと書かれているかを確認しましょう。記載が少ない商品は、問い合わせてから決めると安心です。
冬の新作:エムール「HEAT+ ハイブリッドコンフォーター」
10月26日には、寝具メーカーのエムールが、吸湿発熱素材と羽毛を組み合わせた掛け布団「EMOOR HEAT+ ハイブリッドコンフォーター」の先行販売をMakuakeで始めました。発表で確認できた主な仕様は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| サイズ | シングル |
| 中材 | ダウン93%・フェザー7%(グースダウン、ダウンパワー400dp) |
| 肌に触れる面 | 吸湿発熱素材「EMOOR HEAT+」 |
| わた量/重さ | 約0.6kg/約2.15kg |
| 羽毛 | リサイクル羽毛を使用、清浄度3,000mm以上 |
| 収納 | 付属の圧縮収納ケースで厚さ約30%まで圧縮可能 |
| 価格(税込) | 一般販売予定価格60,000円(Makuakeでは42,000円〜52,200円。時期により異なる) |
メーカーの人工気象室での試験では、-20℃〜0℃の環境で被験者の体表面温度が約30℃だったとしています。ただし、試験の人数や条件などの詳しい内容は発表には書かれていません。洗濯方法については、仕様欄に「手洗いで洗濯可能」と記載されています。購入を検討する場合は、Makuakeのページで最新の条件を確認してください。
羽毛布団を暖かく使うコツ
せっかく良い羽毛布団を選んでも、使い方しだいで暖かさは変わります。日本羽毛製品協同組合のQ&Aをもとにまとめました。
毛布は「下」ではなく「上」に
羽毛布団の下(体との間)に毛布を入れると、体と羽毛布団の間にすき間ができて、保温性が下がってしまいます。寒いときは毛布を羽毛布団の上に掛けるのがおすすめです。ただし、重すぎる毛布をのせると羽毛がつぶれて厚みが減り、かえって暖かさが落ちるので注意しましょう。
電気毛布は下に敷いて低めの温度で
電気毛布を使う場合は、羽毛布団の下で、低めの温度設定にして使うとよいとされています。
長持ちさせるお手入れと収納
- 日干し:頻繁に干す必要はなく、月に1〜2回、表裏あわせて1〜2時間ほどが目安
- 汚れたとき:ドライクリーニングか水洗い(丸洗い)が可能。ただしドライクリーニングをくり返すと羽毛の油脂が取れて機能が落ちるため、回数は少なめに。絹の側生地は水洗いしない
- 部分的な汚れ:すぐに水でつまみ洗いをする。洗剤は石けんを避け、ヘアシャンプーを使う
- 収納:日干しでしっかり乾かしてから、通気性のあるケースに入れるか布で包み、湿気の少ない場所に保管する
ビニール袋など通気性のないもので密閉すると、蒸れてにおいが出たり、品質が落ちたりする原因になります。収納ケースは通気性のあるものを選びましょう。
「羽毛布団の点検」をうたう悪質商法に注意
日本羽毛製品協同組合は、羽毛布団をめぐる悪質な点検商法への注意も呼びかけています。主な手口は次のようなものです。
- 無料クリーニングを装って布団を預かり、「羽毛が出ているので洗えない」と高額な買い替えや修理を勧める
- 「ダニがいる」と不安をあおって契約を迫る
- メーカーの関係者を装い、下取りや買い替えを勧める
同組合によると、寝具メーカーが消費者に直接、点検や下取りの連絡をすることはありません。不審に思ったらきっぱり断り、お住まいの地域の消費生活センター(消費者ホットライン「188」)に相談しましょう。訪問販売など営業所以外の場所で契約した場合は、条件を満たせば8日以内ならクーリング・オフができます。
まとめ:羽毛布団は「ダウン率・ダウンパワー・かさ」で選ぶ
羽毛布団の選び方をおさらいします。
- 品質表示でダウンとフェザーの割合、羽毛の量、サイズを確認する
- 保温性の目安はダウンパワー(dp)。国内製造品ならゴールドラベルのグレードも参考になる
- 寒い地域ほど、かさ高い(ふっくらした)ものを選ぶ
- 毛布は羽毛布団の上に。電気毛布は下に敷いて低めの温度で
- 日干しは月1〜2回、収納は通気性のあるケースで
羽毛布団は、選び方と使い方の両方で暖かさが変わります。今年の冬は、品質表示とラベルをじっくり見比べて、長く使える1枚を選んでみてくださいね。
参考にした情報
株式会社エムール「EMOOR HEAT+ ハイブリッドコンフォーター」先行販売開始(PR TIMES、2026年10月26日):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000318.000051129.html
日本羽毛製品協同組合「ゴールドラベルとは?」:https://www.nichiukyo.org/quality/about_goldlabel/
日本羽毛製品協同組合「羽毛ふとん豆知識 Q&A」:https://www.nichiukyo.org/qa/
日本羽毛製品協同組合「悪質商法にNO!」:https://www.nichiukyo.org/qa/attention/
製品評価技術基盤機構(NITE)「家庭用品品質表示法に係るテスト『ふとん(羽毛ふとん)』」:https://www.nite.go.jp/data/000004551.pdf