出張先のホテルやカフェ、帰省先の実家で「コンセントが1つしかない」「スマホとパソコンとイヤホンを同時に充電したいのに足りない」と困ったこと、ありませんか? 僕も移動の多い時期は、充電器を何個もカバンに入れて持ち歩きがちです。
そんな悩みを1台で解決してくれるのがUSB付き電源タップです。ACコンセントとUSBポートをまとめて増やせるので、充電器の数を減らせます。2026年10月16日には、サンワサプライからコードを本体に巻き取れる新しいモバイルタップも発表されました。
この記事では、USB付き電源タップを選ぶときにチェックしたい5つのポイントを整理し、新作の公式発表スペックを紹介します。あわせて、NITE(製品評価技術基盤機構)が注意を呼びかけている電源タップ・延長コードの発火事故と、その防ぎ方もまとめました。
USB付き電源タップとは?ふつうの電源タップとの違い
USB付き電源タップは、ACコンセントの差込口に加えて、USB Type-CやUSB-Aのポートを備えたタップです。ざっくり比べると次のようなイメージです。
| 種類 | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| ふつうの電源タップ | ACコンセントだけを増やす。口数やコード長の選択肢が多い | 家電を多くつなぐ自宅のデスクやテレビまわり |
| USB付き電源タップ(据え置き) | AC+USBをまとめて増やせる。コードが長めのものが多い | 自宅で充電器を減らしたい人 |
| USB付きモバイルタップ | 小型でコードが短い、または収納しやすい。持ち運び向け | 出張・旅行・カフェ作業が多い人 |
USBポートが付いていると、スマホやワイヤレスイヤホンを充電するためのACアダプターが不要になります。カバンの中の充電器が減るので、持ち運び用途では特にメリットが大きいです。
2026年の新作:サンワサプライ「巻き取りコード式モバイルタップ」
サンワサプライは2026年10月16日、コードを本体に巻き付けて収納できる「巻き取りコード式モバイルタップ(TAP-MC2A1AC2BK)」を発売したと発表しました。リリースで公開されている内容は次のとおりです。
| 項目 | 公式発表の内容 |
|---|---|
| 型番 | TAP-MC2A1AC2BK |
| 標準価格 | 7,920円(税抜7,200円) |
| ポート | AC×2、USB Type-C×2、USB-A×1(最大5台を同時接続) |
| USB出力 | Type-Cは最大65W(PD65W)。Type-Cを1ポートだけ使うときにノートパソコンの急速充電が可能 |
| コード長 | 0.8m |
| プラグ | 厚さ約1cmの薄型L字プラグ |
| 安全面 | PSE認証取得、AC差込口にほこりの侵入を防ぐシャッター、差込口まわりに耐熱性のあるユリア樹脂 |
| そのほか | コードを本体に巻き付けて収納、指紋や傷が目立ちにくいシボ加工、名入れ対応 |
コードを本体にぐるぐる巻いて収納できるので、カバンの中でケーブルが絡まりにくいのがポイントです。また、プラグが薄いL字型なので、壁のコンセントで隣の差込口をふさぎにくい設計になっています。
ただし、65Wの急速充電は「Type-Cを1ポートだけ使うとき」という条件つきです。複数の機器を同時につなぐと、1台あたりの出力は下がると考えておきましょう。サイズや重さはリリースに記載がなかったため、購入前に公式ページで確認するのがおすすめです。
USB付き電源タップの選び方5つのポイント
1. USB Type-Cの最大出力(W数)を見る
いちばん大事なのが、USB Type-Cの最大出力です。スマホだけを充電するなら20W前後でも足りることが多いですが、ノートパソコンも充電したいなら、パソコン側が必要とするW数に対応したタップを選ぶ必要があります。手持ちのパソコンに付属しているACアダプターの出力表示を見ておくと、目安がわかります。
あわせて確認したいのが「複数ポートを同時に使ったときの出力配分」です。今回のサンワサプライの新作のように、最大出力は1ポート使用時のみという製品は珍しくありません。仕様表の「合計出力」や「同時使用時の出力」の欄もチェックしましょう。
2. ACとUSBの口数は「同時に充電する台数」で決める
口数は多いほど便利そうに見えますが、持ち運び用途ならサイズが大きくなりすぎないことも大切です。出張なら「ノートパソコン+スマホ+イヤホン」、家族旅行なら「家族のスマホ数台」のように、同時に充電したい台数を数えてから選ぶと失敗しにくいです。
3. コードの長さと収納のしやすさ
ホテルのベッドから遠いコンセントを使うなら、ある程度コードが長いほうが便利です。一方で、コードが長いとカバンの中でかさばります。今回の新作のような巻き取り式や、コードのない直挿しタイプなど、持ち運び方に合わせて選びましょう。
4. プラグの形状
壁のコンセントは2口が並んでいることが多く、プラグが大きいと隣をふさいでしまいます。L字プラグや薄型プラグなら、家具のすき間にあるコンセントにも挿しやすくなります。
5. 安全面:PSEマーク・シャッター・耐熱素材
日本で販売される電気用品には電気用品安全法という制度があり、対象製品にはPSEマークの表示が求められます。制度の詳細は経済産業省のページで確認できます。購入前に、商品ページや本体にPSEマークの表示があるかを確認しましょう。そのほか、ほこりの侵入を防ぐシャッター付きの差込口や、耐熱性のある素材を使っているかもチェックポイントです。
電源タップ・延長コードの発火事故に注意
電源タップは毎日使う身近なものだけに、つい安全面を後回しにしがちです。NITEの発表(2024年1月)によると、2019〜2023年の5年間に通知されたテーブルタップや延長コードなど配線器具の火災事故は126件。2023年の件数は2019年の約2倍で、高止まりの傾向がみられるとしています。126件のうち50件は、使い方や設置状況が要因とみられる事故でした。
NITEが挙げている主な事故の原因は次の3つです。
- トラッキング現象:プラグやコンセントにたまったほこりや湿気が原因で火花放電がくり返され、発火する
- 外力による接触不良:足を引っかけるなどしてプラグに力が加わり、接触が悪くなって異常発熱する
- 最大消費電力の超過:定格を超える機器をつないで、コードが異常発熱する
事故を防ぐための使い方
- プラグや差込口のほこりは定期的に取り除く(電源を抜いて乾いた布で)
- コードを引っ張る・踏む・家具の脚で挟むなど、無理な力をかけない
- 抜き差しはコードではなくプラグ本体を持って行う
- つなぐ機器の消費電力の合計が、タップの最大消費電力を超えないようにする
- 一般住宅の2口コンセントは合計1500Wまでが目安
持ち運び用のモバイルタップでも、ドライヤーや電気ケトルのような消費電力の大きい家電を一緒につなぐと、すぐに上限に近づきます。旅行先では「充電はタップ、大きな家電は壁のコンセントに直接」と分けて使うと安心です。
シーン別:こんな人にはこのタイプ
| シーン | おすすめのタイプ | チェックポイント |
|---|---|---|
| 出張でノートパソコンも充電 | Type-Cが高出力のモバイルタップ | パソコンに必要なW数、同時使用時の出力 |
| 家族旅行・帰省 | USBポートが多めのタップ | 同時に充電する台数、コード長 |
| カフェや新幹線での作業 | 小型・直挿し・巻き取り式 | カバンへの収まり、プラグの形状 |
| 自宅のデスクまわり | 据え置き型のUSB付きタップ | 口数、ほこり対策のシャッター |
今回紹介したサンワサプライの新作は、リリース上の販売先が公式サイトと直販サイト「サンワダイレクト」になっています。Amazonや楽天市場では、ほかのメーカーのUSB付き電源タップやモバイルタップも多く販売されているので、W数・口数・コード長を比べながら選んでみてください。
まとめ:USB付き電源タップは「W数・口数・安全性」で選ぶ
USB付き電源タップがあれば、ACアダプターを何個も持ち歩かなくても、スマホやパソコンをまとめて充電できます。2026年10月にはサンワサプライから、コードを巻き取って収納でき、Type-Cで最大65W(1ポート使用時)に対応したモバイルタップが登場しました。
選ぶときはType-Cの最大出力・口数・コードの長さと収納性・プラグの形状・安全面の5つをチェック。そして、NITEが注意を呼びかけているように、ほこりの掃除や最大消費電力を守った使い方も忘れずに。正しく選んで、出張や旅行の充電ストレスを減らしましょう。
参考にした出典
サンワサプライ「巻き取りコード式モバイルタップ」発売(PR TIMES、2026年10月16日):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000006163.000011495.html
NITE 配線器具の事故に関する注意喚起(2024年1月25日):https://kyodonewsprwire.jp/release/202401245691
経済産業省 電気用品安全法の概要:https://www.meti.go.jp/policy/consumer/seian/denan/procedure_01.html