「Instagramの投稿はがんばっているのに、思ったほどお客さんが来ない」――飲食店のSNS運用で、こんな悩みを聞くことがよくあります。
そのヒントになりそうな調査が、2026年10月13日にSOEL株式会社から発表されました。Instagramで飲食店の投稿を見ている400人に聞いたところ、来店前に営業時間や場所を最終確認する先は、8割超がInstagramの「外」だったそうです。この記事では、調査結果の数字をもとに、Instagram集客で来店を逃してしまう「4つの穴」と、そのふさぎ方を僕なりに整理します。
調査の概要
| 調査名 | Instagramと飲食店の情報に関する調査2026 |
|---|---|
| 調査主体 | SOEL株式会社 |
| 調査方法 | インターネットリサーチ(セルフ型アンケートツール「Freeasy」) |
| 調査期間 | 2026年9月29日〜10月1日 |
| 対象 | 全国の20〜59歳の男女400名(週1回以上または月1〜3回外食し、直近3ヶ月にInstagramで飲食店の投稿を見た人) |
つまり「Instagramでお店を探す習慣がある人」に絞った調査です。ここからわかる結果を順番に見ていきます。
結果1:来店前の「最後の確認先」は82%がInstagramの外
営業時間や場所について一番信頼する確認先をたずねたところ、結果は次のとおりでした。
| 最後の確認先 | 割合 |
|---|---|
| 公式サイト | 32% |
| グルメサイト | 28% |
| Googleマップ | 22% |
| 店の公式Instagram | 10% |
公式サイト・グルメサイト・Googleマップを合わせると82%。Instagramで「このお店いいな」と知っても、行くかどうかを決める前には別の場所で情報を確かめている人が大半だということがわかります。
結果2:「情報がInstagramにしかない店」で来店を見送った人が多数
「情報がInstagramにしかない店」に出会ったことがある人は69%。そのうち84%が、実際に来店を見送った経験があると答えています。回答者全体で見ても58%にのぼります。
Instagramでせっかく興味を持ってもらえても、確認しようとした先に情報がなければ、そこでお客さんが離れてしまう。投稿の数や見た目だけでは解決できない問題ですね。
来店を逃す「4つの穴」
来店を見送った理由として多かったのは次の4つです。この4つで全体の86%を占めています。
| 見送った理由 | 割合 |
|---|---|
| 値段が分からなかった | 27% |
| 営業時間・定休日が確認できなかった | 23% |
| 情報が古くて不安だった | 19% |
| 場所が分からなかった | 17% |
どれも「お店の基本情報」です。おしゃれな料理写真やリール動画よりも前に、まずこの4つの穴をふさぐことが来店につながる、というのが調査から読み取れるポイントです。
4つの穴をふさぐ具体的な方法
穴1「値段」:価格帯とメニューを見える場所に
ランチやディナーの価格帯、看板メニューの値段は、Instagramのプロフィール文やハイライト、固定投稿にまとめておきましょう。Googleビジネスプロフィールにはメニューやサービスを登録する機能(メニューエディタ)があるので、Googleマップから探す人にも値段が伝わるようにしておくと安心です。
穴2「営業時間・定休日」:特別営業時間まで更新する
Googleビジネスプロフィールでは、通常の営業時間に加えて「特別営業時間」も設定できます。年末年始やお盆、臨時休業などは、投稿で知らせるだけでなく特別営業時間も更新しておくと、「行ったら閉まっていた」を防げます。
穴3「情報の古さ」:点検日を決めて最新に保つ
「情報が古くて不安」という理由も19%ありました。最終更新が何年も前の公式サイトや、閉店したと誤解されかねない古い投稿は、それだけで来店のブレーキになります。月に1回など点検日を決めて、各媒体の情報が最新かどうかを確認する習慣をつけるのがおすすめです。
穴4「場所」:住所・地図・道順をセットで
住所の文字だけでなく、Googleマップのピンの位置が正しいか、最寄り駅からの道順や目印がわかるかもチェックしましょう。ビルの2階以上や路地裏のお店は、入口の写真があるだけでも迷いにくくなります。
どこで見ても同じ情報にそろえる
SOELも提言しているとおり、公式サイト・グルメサイト・Googleマップの基本情報を同じ内容にそろえることが大切です。媒体によって営業時間がバラバラだと、お客さんは「どれが正しいの?」と不安になってしまいます。
| チェック項目 | Googleビジネスプロフィール | 公式サイト・グルメサイト | |
|---|---|---|---|
| 値段・メニュー | プロフィール・ハイライト | メニュー | メニューページ |
| 営業時間・定休日 | プロフィール・固定投稿 | 営業時間・特別営業時間 | 店舗情報ページ |
| 情報の鮮度 | 古い告知の整理 | 定期的な見直し | 更新日の確認 |
| 場所 | 位置情報・道順の投稿 | 住所とピンの位置 | 地図・アクセス |
Instagram側でもできる「受け皿」の整え方
確認先の多くがInstagramの外だったとはいえ、Instagramのプロフィールそのものを整えておくことも無駄にはなりません。プロフィールは、投稿を見て興味を持った人が最初に訪れる場所だからです。
- プロフィール文:エリア、ジャンル、価格帯、定休日を一目でわかるように書く
- リンク:公式サイトやGoogleマップなど、正確な基本情報があるページへ誘導する
- ハイライト:「メニュー」「アクセス」「営業日のお知らせ」などに分けて整理する
- 投稿の位置情報:店舗の位置情報をつけて、地図から場所を確認できるようにする
Instagramで「行ってみたい」と思った気持ちを、迷わず次の確認先へつなげる導線をつくるイメージです。
調査を読むときの注意点
この調査はSOEL株式会社が費用を負担した自主調査で、リリースでも次のような限界が示されています。数字を活用するときは、あわせて押さえておきましょう。
- Instagramを使わない人、60代以上、訪日外国人は対象外
- 「見送った経験」は記憶にもとづく自己申告で、実際の来店行動を測ったものではない
- 確認先を整えれば来店が増える、という因果関係は検証していない
とはいえ「Instagramは入口、来店を決めるのはその外」という傾向は、SNS運用の優先順位を考えるうえで参考になるはずです。
飲食店の集客を学べる本をチェックする
Instagram運用やGoogleマップ対策(MEO)を体系的に学びたい人は、飲食店の集客に関する本を1冊手元に置いておくと、施策の抜け漏れを防ぎやすくなります。
まとめ
SOELの調査では、Instagramで飲食店を知った人の82%が、来店前の最後の確認をInstagramの外で行っていました。来店を見送った理由のトップ4は「値段」「営業時間・定休日」「情報の古さ」「場所」。どれも、投稿をがんばるだけではふさげない穴です。
Instagramで興味を持ってもらう努力と同じくらい、公式サイト・グルメサイト・Googleビジネスプロフィールの基本情報を最新にそろえる「受け皿づくり」を見直してみてください。まずは今日、自分のお店をGoogleマップで検索して、お客さんの目線で確認するところから始めてみましょう。
出典:
SOEL株式会社「Instagramと飲食店の情報に関する調査2026」プレスリリース(PR TIMES、2026年10月13日)※SOEL株式会社調べ
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